直前1週間は「理解」より「得点最大化」に切り替える
SAA-C03の試験1週間前にやるべきことは、すべてを完璧に理解することではありません。直前期のゴールはシンプルで、**“落とす問題を減らし、取れる問題を確実に取る”**ことです。
この1週間で合否が変わる人の多くは、勉強時間の長さではなく、**学習の配分(何に時間を使うか)**を切り替えています。
直前期にありがちな失敗は次の3つです。
- まだ理解が浅いサービスを、ゼロから深掘りして沼る
- 模試を解きっぱなしで、復習が雑(知識が定着しない)
- “全部やろう”として、重要領域の復習が薄くなる
ここで重要なのが、「捨て分野」を作るという考え方です。
捨て分野というと不安になるかもしれませんが、これは逃げではなく合格のための設計です。SAA-C03は広範囲だからこそ、直前期は「選択と集中」が勝ち筋になります。
直前1週間の基本方針は以下の3本柱です。
- 頻出領域に集中して、取りこぼしを減らす
- 捨て分野を作り、時間を守る
- 模試の復習を最優先し、知識を点に変える
このあと、捨て分野の作り方→7日プラン→頻出チェック→復習術の順で、今日からそのまま実行できる形でまとめます。
捨て分野の作り方
捨て分野を作るコツは、感情ではなく基準で決めることです。おすすめは次の式です。
捨て判定 = 出題頻度 × 伸びしろ × 学習コスト(時間)
直前1週間において、捨て候補になりやすいのはこういう領域です。
- 1週間で理解しきるのが難しい(学習コストが高い)
- 模試で何度やっても正答率が上がらない(伸びしろが薄い)
- 試験全体での比重が相対的に低い、または“深掘り問題”が多い
ただし、重要な注意点があります。捨てる=完全にゼロにするではありません。
捨て分野にも「最低限押さえるライン」があります。これは、試験でありがちな“選択肢の消去”を可能にするためです。
捨てても押さえる最低限ライン
- そのサービスの役割(何のために使うか)
- 似たサービスとの違い(どっちを選ぶか)
- キーワードで選択肢を消すポイント(例:リアルタイム、順序保証、再試行、暗号化、プライベート接続など)
捨て分野の具体例
- 細かいネットワーク計算(CIDRの計算に時間をかけすぎる 等)
- 深いオンプレ接続・専門的なハイブリッド設計の枝葉(理解に時間がかかる割に得点が安定しない場合)
- 普段触れていないサービスの細かい設定項目(例:ほぼ出ないオプション暗記)
逆に、直前期でも捨てづらいのはここです。
- IAM(最小権限、ロール、ポリシーの考え方)
- VPCの基本(パブリック/プライベート、IGW/NAT、SG/NACL、VPC Endpointの方向性)
- S3(暗号化、ライフサイクル、バージョニング、アクセス制御)
- 可用性/DR(AZ/リージョン、RTO/RPO、バックアップ、マルチAZ)
捨て分野は**「やらないことを決める」ための道具**です。ここが決まると、残りの時間を“合格点に直結する領域”へ全投入できます。
直前7日プラン
ここからは、直前1週間の実行プランです。ポイントは、模試→復習→弱点潰しを1セットとして回し、知識を点に変えることです。
Day1:現状把握
- 模試を1回(時間を測って本番形式)
- 間違いの分類をする
- 知識不足
- 読み間違い
- 設計意図の取り違え(要件→サービス選定)
- “間違いノート”のフォーマットを決める(後述)
Day2:頻出の穴埋め
- S3(暗号化/KMS、バケットポリシー、ライフサイクル、レプリケーション)
- IAM(ロール、信頼ポリシー、Permission boundaryの方向性、最小権限)
- VPC(IGW/NAT/Endpoint、SG/NACL、ルートテーブル)
Day3:データ系
- RDS vs Auroraの特徴(可用性、性能、互換性)
- DynamoDBの適用要件(スケール、低レイテンシ、キー設計の方向性)
- キャッシュ(ElastiCache)の立ち位置(読み取り最適化)
Day4:疎結合&イベント
- キュー(バッファ、再試行、疎結合)
- Pub/Sub(複数購読者)
- イベント駆動(ルール、ルーティング、統合)
Day5:監視・セキュリティ・運用
- 監視(メトリクス/ログ/アラーム)
- 監査(誰が何をしたか)
- 構成管理(準拠、ルール)
Day6:模試2回目+“捨て分野”最終確定
- 模試を2回(別セット推奨)
- 間違いの再分類
- 捨て分野を最終確定(直前日は触れない)
Day7:軽く総復習+本番最適化
- チェックリストで最終確認
- 間違いノートを眺めて、引っかかりを消す
- 早寝(集中力が最大の武器)
1日の学習配分
- アウトプット(模試・問題演習) 70%
- インプット(講義・まとめ) 30%
ここでUdemyが強いのは、章ごとに弱点だけ戻れる点です。
直前期は“最初から全部見る”ではなく、間違えた領域だけピンポイント視聴が効きます。
頻出チェックリスト
直前期は、「全部を網羅する」よりも「頻出を落とさない」が正解です。ここでは、SAA-C03で問われやすい論点をチェックリスト化します。印刷して✓を付けるだけでも効果があります。
S3
- SSE-S3 / SSE-KMS / SSE-C の違いを説明できる
- バケットポリシーとIAMポリシーの使い分けイメージがある
- Block Public Accessの目的がわかる
- バージョニング+削除保護の考え方がわかる
- ライフサイクル(IA/Glacier/Deep Archive)の方向性が言える
- クロスリージョンレプリケーション(CRR)の目的が言える
IAM
- ユーザーよりロールが推される場面を説明できる
- “誰が/何に/何を許可”の3点で考えられる
- 一時クレデンシャルのイメージがある
- クロスアカウントアクセスの方向性がわかる
VPC
- パブリック/プライベートサブネットの違いが言える
- IGWとNATの役割が言える
- Security GroupとNACLの違いが言える
- VPC Endpoint(Gateway/Interface)の使い所が言える
- Route 53の基本(ルーティング方式の方向性)がわかる
EC2/ELB/Auto Scaling
- ALB/NLBのざっくり使い分けが言える
- Auto Scalingの目的(負荷対応+コスト最適化)が言える
- マルチAZ設計のメリットが言える
- AMI/スナップショットの役割がわかる
DB選定
- RDSが向く要件(一般的なRDB、運用容易)
- Auroraが向く要件(高性能、可用性、スケール)
- DynamoDBが向く要件(低レイテンシ、スケール、サーバレス寄り)
- バックアップ/リストアの方向性が言える
疎結合・イベント
- SQS:キューでバッファ/非同期化する目的が言える
- SNS:複数購読者に配信する目的が言える
- EventBridge:イベント駆動のルーティングができるイメージがある
- リトライ・DLQ(デッドレターキュー)の目的が言える
監視・監査
- CloudWatch:メトリクス/ログ/アラームの役割が言える
- CloudTrail:APIコール履歴(監査)だとわかる
- Config:構成の準拠チェックだとわかる
セキュリティの頻出ワード
- 暗号化(保存時/転送時)の方向性が言える
- 最小権限(Least Privilege)が判断軸になる
- パブリック公開の回避策を選べる(Endpoint/ポリシー/WAFなど)
このチェックリストの“✓が付かないところ”だけ、Udemyで該当章に戻るのが直前期の最短ルートです。
模試の復習術
直前期に一番差が付くのは、模試の回数ではなく復習の質です。模試を10回解いても、復習が浅ければ点は伸びません。逆に、模試が少なくても復習が深ければ合格点に届きます。
間違いノートのテンプレ
- 問題のテーマ(例:S3暗号化、VPC Endpoint、SQSのDLQ)
- 正解の根拠(なぜそのサービス/設定なのか)
- 不正解の罠(選択肢がなぜ違うのか)
- 問題文のキーワード(例:プライベート接続、順序、低レイテンシ、マルチAZ)
- 次に同じテーマが出たときの判断ルール(1行で)
「正解した問題」も復習すべき理由
本番は、同じ知識でも言い回しが変わります。
「正解した=理解した」ではなく、「たまたま選べた」ケースが混ざります。なので、正解した問題も最低限こう確認します。
- 他の選択肢がなぜ違うのか言えるか?
- キーワードが変わっても同じ結論に辿れるか?
本番の時間配分
- 1周目:取れる問題を拾う(悩む問題は印を付けて飛ばす)
- 2周目:印の問題を再挑戦(消去法で2択まで)
- 3周目:残りを処理(捨て問は深追いしない)
ここでも「捨て分野」が効きます。捨て分野を決めておくと、悩む問題に時間を吸われず、合格点を拾う問題に集中できます。
Udemy活用のコツ
- 1.5〜2倍速でOK(理解済みは高速で流す)
- 間違いテーマの章だけ戻る(全部見直さない)
- 模試→復習→該当講義→再演習 のループにする
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まとめ
SAA-C03の直前1週間は、理解を深める期間ではなく、合格点を取り切るための最終調整期間です。
ポイントは「頻出を落とさない」「捨て分野を作って時間を守る」「模試の復習で知識を点に変える」の3つ。捨て分野は逃げではなく、合格のための戦略です。7日プランに沿って、模試→復習→弱点章(Udemy)→再演習のループを回すだけで、得点は最短で伸びます。
最後はチェックリストで抜けを潰し、本番は“悩む問題を深追いしない”運用で失点を防ぎましょう。直前期の勉強は、量よりも配分がすべてです。

